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Oくん 6歳 男の子


トレーニングの結果

トレーニング結果は、①ワーキングメモリのインデックス、②評価スケールによる保護者からの行動アセスメント、そして③ラップアップ・セッションで示されたトレーニング効果の3つの側面から説明することが出来ます。


①ワーキングメモリ・インデックスとは 

ワーキングメモリの容量は、トレーニング期間中に定期的にいくつかのエクササイズの結果をもとに計算され、ワーキングメモリ・インデックスとして示されます。ワーキングメモリの改善(インデックスの向上)は、トレーニングの開始時に計算されたインデックス(開始時のインデックス)とトレーニング期間中に得た最高のインデックス(最高インデックス)とを比較することで計算されます。ワーキングメモリトレーニングを完了した人の平均的な改善は23点です。ここで重要なことはインデックスは、ワーキングメモリを測定するための手段に過ぎず、日常生活場面で使われるワーキングメモリへの直接的なトレーニング効果に対応するものではないということを念頭においていただくことです。

Oくんの開始時のインデックスは68点であり、同年代でワーキングメモリに難しさのないお子さんと比べ高い値でした。また、トレーニング期間中にOくんは、最高インデックスとして89点をマークしました。これはワーキングメモリに問題のない同年代のお子さんの平均値を大きく上回る値です。また、インデックスの変化については、21ポイントの向上となります。変化全体として、ワーキングメモリトレーニングを受けた他の人と比べて平均的な変化があったと考えられます。

②評価スケールによる保護者の行動アセスメント

トレーニングの前後に保護者が、アンケートに回答することで、不注意と多動性・衝動性の程度に減少が見られたかを査定します。その値が小さいほど、症状がより緩やかなことを示します。トレーニング効果を測定する方法の一つは、トレーニング後に記入された行動アセスメントとトレーニング前に記入された行動アセスメントを比較することです。症状減少の程度が大きいほど、トレーニング効果が大きいことを示します。保護者の回答の変化に加え、トレーニング効果におけるその他の側面、ラップアップ・セッションで示されたOくんとお母さまからのトレーニングに対する意見も考慮にいれます。

変化の信頼性を保つために、症状のアセスメントは、ワーキングメモリトレーニングを実施してきた他の方々の変化と比較します。以下の表は、お子さんの結果をグループレベルで他のお子さんの結果と比べた際に、ありうる変化がどの程度大きいのかを数値的に示したものです。(○)印が平均的な変化を示しています。

 保護者の評価


事前

事後

変化

効果








なし

やや改善

改善 

大幅な改善

注意

12

9.5

2.5

 

 ○

(○)


多動性・衝動性

3

3

0

 ○

(○)



行動スケールについては、「注意」の面で変化がありました。「多動・衝動」については、トレーニング終了後の変化は0でした。


③ラップアップ・セッションについて

インタビューの中で、お母さまからは、「よく頑張ったと思う。少しずつではあるが不注意が減ってきている。」というご感想をいただきました。Oくんは「大変だったけど、最後まで頑張れた。」と言っていました。


Oくんに見られた顕著な効果は、

・怒ることが減った。

・忘れ物がなくなった。

・感情を抑えられるようになった。


です。そのほかにも、トレーニングをやり終えたことへの達成感、自信もついたことと思います。