Fさん 男性 39歳


ワーキングメモリトレーニングの結果報告


Fさん、(39歳)、はワーキングメモリトレーニングを**-** の間に行い、完了しました。 

トレーニング期間中に結婚や引っ越しなど環境の変化があり時間がかかってしまいましたが、トレーニングをよく継続されました。本当にがんばりました。

修了、おめでとうございます。


トレーニングの結果


Fさんのトレーニング結果は、①トレーニング・インデックス、②評価スケールによる行動アセスメント、そして③ラップアップ・セッションで示されたトレーニング効果の3つの側面から説明することが出来ます。


ワーキングメモリ・インデックスとは 


ワーキングメモリの容量は、トレーニング期間中に定期的にいくつかのエクササイズの結果をもとに計算され、ワーキングメモリ・インデックスとして示されます。ワーキングメモリの改善(インデックスの向上)は、トレーニングの開始時に計算されたインデックス(開始時のインデックス)とトレーニング期間中に得た最高のインデックス(最高インデックス)とを比較することで計算されます。

7-17歳のワーキングメモリトレーニング完了者の平均的な改善は26点ですが、分布は広範で、通常は17-35点の間に位置します。18歳以上のトレーニング完了者の平均的な改善は25点で、通常は17-33点の間に位置します。ここで重要なことは、インデックスは、ワーキングメモリを測定するためのひとつの手段に過ぎず、日常生活場面で使われるワーキングメモリへの直接的なトレーニング効果に対応するものではないということを念頭においていただくことです。

Fさんの開始時のインデックスは86点であり、18歳以上でワーキングメモリにむずかしさのない方の平均=100より少し低いと考えられます。トレーニング期間中にFさんは、最高インデックスとして123点をマークし、これは、37点の向上となります。これはワーキングメモリトレーニングを受けた他の方と比べて大変素晴らしい改善であると考えられます。


評価スケールによる行動アセスメント


トレーニング前後でのアンケート調査より、Fさんの不注意と多動性・衝動性の査定が行われました。その値が小さいほど、症状がより緩やかなことを示します。トレーニング効果を測定する方法の一つは、トレーニング後に記入された行動アセスメントとトレーニング前に記入された行動アセスメントを比較することです。症状減少の程度が大きいほど、トレーニング効果が大きいことを示します。回答の変化に加え、トレーニング効果におけるその他の側面、ラップアップ・セッションで示されたFさんからのトレーニングに対する意見も考慮にいれます。

変化の信頼性を保つために、Fさんの症状評価は、ワーキングメモリトレーニングを経験された他の方々の変化と比較します。以下の表は、他の18歳以上の方々と結果をグループレベルで比較して算出されたFさんの症状改善程度を示したものです。


ご本人の評価合計点


事前

事後

変化

効果








なし

やや改善

改善 

大幅な改善

注意

31

11

20

 

 


  ○

多動性・衝動性

13

 


○ 



事前・事後のアンケートの結果からは、「注意」に関して大幅な改善が見られました。トレーニング開始前より記憶力がよくなり、仕事がしやすくなったと言われたことに表れています。

 


ラップアップ・セッションについて


トレーニングを終えて、Fさんは、「ゲーム感覚でやれたので楽しかった、好きなエクササイズは逆唱のエクサがおもしろかった、twistは辛かった、トレーニングの後半はレベルがあがってきたので辛かった」と言っていました。また、行動変化として、「トレーニング前に比べてトレーニング終了した今はほんの数秒前のことを覚えているようになった感じがする、自分の苦手なものがわかり対応ができるようになった、覚え方がわかるようになって仕事上で楽になった、直前にやっていたことが何かわからなくなることがかなりなくなり、ミスが減った、人の話を覚えていられるようになりコミュニケーションがとりやすくなった、作業スピードも以前よりアップしてきた」、などと話されました。QMに対してトレーニング画面をもう少し見やすく大きくしてほしいと言っていました。


Fさんに見られた効果は、

トレーニングの後半で、「以前は細かいことを忘れて聞くことが多かったが、最近は細かいことを記憶しているのか聞くことが減り仕事がやりやすくなった」、「以前は人の話を聞いているときにメモがとれなかったが、今は話を聞きながらメモを取ることができるようになった」、ことにみられます。