Cさん 女子 15歳


ワーキング・メモリートレーニングの結果報告

Cさん、15歳、はワーキング・メモリートレーニングを**-**の間実施し、25回のトレーニングを全て完了しました。

Cさんによると、得意なエクササイズは<小惑星>であり、苦手なエクササイズは<入力モジュールロック>とのことでした。トレーニングは前半から終盤にかけて一貫して、特に辛く大変ということはなかったと言っていました。Cさんは強い意志のもと、最後までトレーニングをやり遂げることができました。

トレーニングの結果

Cさんのトレーニング結果は、①ワーキング・メモリーのインデックス、②評価スケールによるご本人の行動アセスメント、ン③ラップアップセッションで示されたトレーニング効果の3つの側面からわかります。

ワーキング・メモリー・インデックスとは

ワーキング・メモリーの容量は、トレーニング期間中に定期的にいくつかのエクササイズの結果をもとに計算され、ワーキング・メモリー・インデックスとして示されます。ワーキング・メモリーの改善(インデックスの向上)は、トレーニングの開始時に計算されたインデックス(開始時のインデックス)とトレーニング期間中に得た最高のインデックス(最高インデックス)とを比較することで計算されます。ワーキング・メモリートレーニングを完了した人の平均的な改善は23点です。ここで重要なことはインデックスは、ワーキング・メモリーを測定するための手段に過ぎず、日常生活場面で使われるワーキング・メモリーへの直接的なトレーニング効果に対応するものではないということを念頭においていただくことです。


Cさんの開始時のインデックスは82点であり、同年代でワーキング・メモリー障害のない方の平均=89とほぼ同等であると考えられます。トレーニング期間中にCさんは、最高インデックスとして106点をマークし、これは、24点の向上となります。これはワーキング・メモリートレーニングを受けた他の人と比べて大変素晴らしい改善であると考えられます。

評価スケールによる保護者の行動アセスメント

トレーニングの前後に保護者が、いくつかの質問に回答することで、Cさんの不注意と多動性・衝動性の程度に減少が見られたかを査定します。その値が小さければ小さいほど、症状がより緩やかなことを示します。トレーニング効果を測定する方法の一つとしては、トレーニング後に記入された行動アセスメントとトレーニング前に記入された行動アセスメントを比較することです。症状の程度がより大きな減少を示しているほど、トレーニング効果が大きいことを示します。保護者の回答の変化に加え、トレーニング効果におけるその他の側面、ラップアップ・セッションで示されたCさんと保護者の方からのトレーニングに対する意見も考慮にいれます。

変化の信頼性を保つために、Cさんの症状の評価は、ワーキング・メモリートレーニングを実施した方々と比較して検討されます。以下の表は、そのグループと比較して決定されたCさんの症状改善の程度を示したものです。

 保護者の方の評価


事前

事後

変化

効果








なし

やや改善

改善 

大幅な改善

注意

5

2

-3




多動性・衝動性

0

0

-0





保護者の方に記入いただきます事前・事後のアンケートの結果ですが、注意に関しては大幅な改善が見られました。多動性・衝動性に関してはもともとCさんには該当する項目が見られなかったようです。

ラップアップ・セッションについて

トレーニングを終えて、Cさんは、「テスト期間中にやったので楽しかった」、「RoboRacingも楽しかったが、取れない鍵があって悔しかった」、「ポイント表はあった方がよいと思う。また、ご褒美もあってよかった。これからCDを買いに行く予定」、「トレーニングの効果としては、勉強についていけるようになった。部活にもついていけるようになったこと。部活では台本に足りないものを書きこむことができるようになった」、「また、気が散らなくなったり、記憶力が少しよくなったり、ケアレスミスも少しになった。最近大パニックにもなっていない」、「できればまたやりたい」などと言っていました。

保護者であるお母さまからは、「トレーニングはやってよかったと思う。親子ともども苦手な部分をどう対処したらよいのか分からなかったが、それが分かるようになった」、「動くエクササイズが時に難しかったが、お母さん自身も同じく苦手だったんだと思った。普段の勉強でも何が得意で何が苦手なのかが分かればいいなぁと思った」、「満足度としては100点。家族でやり遂げられた感覚があるため」、「トレーニングの前半はとっつきにくかったり、初めてのことに取り組むということで大変だったように思うが、好きなものはコツコツやるタイプなので慣れると本人が自主的にやっていた。その週のいつやるかについても1週間ごとに決めていた」、「中間テストでは1つだけ赤点だったが、トレーニングをやりながらテスト勉強をしていると集中力がつくのかなと思った」、「延長サービスのオプションがあるのはありがたい。自信をつけさせるためによいと思った」などといったコメントをいただきました。お母さまがCさんを大きな目で見守っていて下さり、必要に応じて励まし、認めてくださったことがCさんにとって大きな励みとなったと推測されます。

Cさんに見られるトレーニング中の効果は、

演劇の台詞が覚えられるようになったこと


まわりを見ながら行動することがやりやすくなったこと

ケアレスミスがかなり減ったこと

(数学のテストで結構いい点を取ってきた)


パニックになっていないこと
(お母さまからメモをせずに先生にいくつかのことを聞いてくるように言ったがパニックになることはなかった)


などです。